2010年04月27日
い草の刈り取り
畳表の材料「い草」はい草農家さんたちが一年間手間隙かけて育てています。
どの畳屋さんもそのことは当たり前に知っていますが、自分は四年前にい草の産地熊本県まで行ってい草の刈り取りのお手伝をやってきた経験があります。
その時に農家さんたちの熱い思いを聞いて消費者の皆さんに畳のある生活をもっともっと見直してもらえるように頑張ろうと決意しました。
い草の刈り取りでお世話になったのは熊本県氷川町(旧宮原町)の宮原畳生産者組合の皆さん。
い草は暑さまっさかりの7月初旬あたりに刈り取りをします。
朝3時から動き出し、ハーベスターという刈り取り機で田んぼを何往復も走ります。
トラックに積めなくなるまで刈り取ったらい草を置きに自宅に帰って降ろしまた田んぼへ。
周りは真っ暗なのでライトをつけての作業になります。
刈り取りが終わったら次は泥染めの作業。
い草がみずみずしいうちに天然の染土をすわせて色やけを防ぐのが目的です。
この作業をやるころにようやく朝日が出てくる感じでまだ暗いです。
刈り取り⇒泥染めを繰り返して一日が終わり次の日に乾燥機にい草を並べて一気に乾燥させます。
熊本県はスコールみたいに雨が急に降ってくるのでびちょびちょになりながらの仕事で大変です。
乾燥できたら黒いビニール袋にい草を入れて湿気のないところへ。
大体の農家さんは納屋の二階がい草の保管庫になっていることが多いのでそこに置いて畳表に織られる時まで大事に保管されます。
い草の出来は天候などいろいろな要素があって良くなったり悪くなったりします。
一本一本生きていますからね。
実際刈り取りを体験してみるとかなりの重労働です。農家さんのありがたみが判りますよ。
今年は関東が天候不順で四月なのに平野部に雪が降りました。
寒さで稲の苗の発育が遅れていて田んぼに水は来ているのに田植えをしている農家さんを全く見かけません。
九州は大丈夫なのか心配です。
Posted by 6代目 at 18:33│Comments(0)
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